ASUS Eee PC 1215BにWindows 10 Insider Previewをインストールしてみました

2011年に購入したノートPC『ASUS EeePC 1215B』にWindows 10 Insider Previewをインストールしてみたので、動作状況などを書いておきたいと思います。正式リリース間近ですが、同じぐらいのスペックのPCで試してみようと思っている方は参考にでもどうぞ。

ASUS Eee PC 1215B

ASUS Eee PC 1215Bのスペックなど

まずは1215Bのスペックをおさらいしておきます。

  • CPU:AMD E-350(1.6MHz デュアルコア)
  • メモリ:6GB(購入時は2GB、あとから4GB増設)
  • HDD:SATA 500GB
  • グラフィック:AMD Radeon HD 6310
  • ディスプレイ:12.1インチ(最大解像度1,366×768ピクセル
  • Windows 7 Home Premium(64bit)

特徴的なのはCPUコアとグラフィック機能を統合し、省電力化した『Fusion APU』とやらを搭載している点でしょうか?当時はIntelのAtom対抗のチップセットとしてリリースされていたような気がします。位置づけとしては「ちょっと調子こいたネットブック」あたりじゃなかったかと。いわゆる「モバイル端末」なので光学ディスクドライブは内蔵されていませんが、端子類はそこそこ充実しています。

1215Bは4年ほど前、仕事(主に外出先での打ち合わせや作業用)で使用する為に自腹購入(※1)しました。当時の購入金額は約4万5000円、コスパの良さから価格.comでもまずまずの評価だったと記憶しています。

2年ほど使用して、あるときビデオのエンコードを夜通し行ったら翌朝HDDの中身がOSごとぶっ飛ぶというトラブルに遭遇しました。イメージも取らずリカバリメディアも作成していなかったので復旧もできず(※2)、粗大ごみになりかけていたので、このたびWindows 10 Insider Previewをインストールしてみた次第です。

インストール

最初にインストールしたビルドは『10130』。元のOS(Windows 7)はぶっ飛んでいるので、ISOをダウンロードしてクリーンインストールしました。インストールディスク(DVD)の作成はMacのディスクユーティリティを使用。USB接続のDVDドライブを使用してのインストールは1時間弱ぐらいで完了しました。その後の『10162』と『10166』はWindows Update経由でインストールしていますが、それぞれダウンロードとインストールで1時間半ほどかかりました。

インストール後は多少の問題(後述)はありつつ、ドライバなどを追加インストールしなくても無線LANやBluetooth、USB、SDカードリーダーなどは問題なく使用できました。何となくダメもとでインストールしてみただけに意外と問題なく動作をしたことに驚き、ちょっとだけテンションが上がりました。

発生した問題と解決方法

解像度の問題

本来は1,366×768ピクセルで表示できるはずですが、Windows 10インストール直後は1,024×768ピクセルで出力された画面が横に伸びた状態で表示され、設定でも1,366×768ピクセルが選択できませんでした。

この問題はASUSのサポートサイトでダウンロードしたWindows 8向けの最新ドライバ(AMD Graphic Driver V8.982.7)をインストールすることで解決しました。

ホットキーで音量調整ができない問題

Windows 10インストール直後はホットキーで音量の調整ができませんでした(キーボードにはF10・F11・F12にそれぞれミュート・ボリュームダウン・ボリュームアップの刻印がされていて、購入時のWindows 7の状態ではFnキーと組み合わせることで音量調節できました。)。ちなみにF1からF9に刻印されている他のキー(輝度調節など)はWindows 10をインストールしただけで問題なく動作します。

この問題もサポートサイトでダウンロードしたWindows 8向けのドライバ(Hotkey service)をインストールすることで解決、キーボードで音量調節できるようになりました。ちなみにこのドライバをインストールすることで、キーボード左上に設置されている独自の無線ON/OFFスイッチも使用できるようになります。

独自の無線ON/OFFスイッチ

解決できていない問題

一部の機能やアプリケーションでタッチパッドの2本指スクロールが使用できない

設定(Windows 8における『設定の変更』)やコントロールパネル、Windows 10でデビューするマイクロソフトの新ブラウザ『Edge』及び旧ブラウザの『Internet Explorer』など、一部の画面やアプリケーションなどでタッチパッドの2本指スクロールが使用できません。エクスプローラーやスタートメニューでは問題なく使用できるので、イマイチ問題点がはっきり浮かんできません。ちなみにBluetooth接続したワイヤレスマウスのクリックホイールでは問題なくスクロール可。

この問題は最新ドライバのインストールでも解決しませんでした。ウインドウ内のスクロールバーを操作すればいいので致命的な問題ではありませんが、2本指スクロールに慣れているとかなりストレスです。Insider Previewでいちばん楽しみにしていたのが『Edge』でしたが、タッチパッドで2本指スクロールができないブラウザをノートPCで使うストレスに勝てず、結局Google Chromeを入れて使っています。

使用感

決して「サックサク」というワケではありませんがモッサリすぎるというワケでもなく、使えないことはありません。1215B自体のスペックを考慮しつつアプリケーションもいくつか入れて使ってみました(※3)が、今のところ起動しないとか、強烈なストレスになるほど重いものもなく、それなりに使用できています。この記事も一部はWindows 10で書き、貼り付けた画像の処理も行いましたが、そこそこ快適に更新することができました。とはいえ、元のOS(Windows 7)から無理にバージョンアップする価値があるかというと微妙なところです。

起動時間もWindows 7とどっこいどっこい。ただし僕の環境ではビルド『10130』と『10162』において、起動後5分間ほどスタートメニューと通知センターが(スタートボタンやタスクトレイのボタンをクリックしても)表示されないという現象がたまに発生していました。ちなみにスタートメニューが表示されない状況であってもデスクトップにショートカットを配置したアプリケーションやタスクバーに配置したアプリケーションは起動することができます。この問題はビルド『10166』ではまだ発生していませんが、目的によっては「スタートメニューが表示されない=使えない」わけで、これはこれでかなりのストレスです。OSの問題かハードの問題かわかりませんが、今後も観察していきたい問題点です。

最後に、ドラクエXのベンチマークもやってみたので結果を貼っておきます。

ドラクエXベンチマーク(1)

1280×720 標準品質

ドラクエXベンチマーク(2)

640×480 低品質

スペックなりの結果といったところです。
遊べるレベルではなさそうですが、Windows10でも7と比べて大きく結果が下回ることなく安心しました。

※1:仕事用に購入したものの、結局セキュリティだなんだで用途はかなり制限されました。仕事で使う端末は会社に買ってもらうべきです。
※2:バックアップやリカバリメディア作成の重要性を再認識したのはもちろん、機器構成や性能によって「やらせてはいけない作業」があるということも学びました。
※3:インストールして使ってみたのは『WinSCP』『Brackets』『FireAlpaca』『Skitch』『VLCメディアプレイヤー』など。Bracketsは起動にやや時間がかかりましたが起動してしまえば快適。他のも簡単な操作しかしていませんが、何れも割と快適に使用できました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました