【NASキット】Synology DiskStation DS120j に保存したデータをバックアップする

前回の記事で紹介したNASキット『Synology DiskStation DS120j』は、ハードディスクを1台しか内蔵できません。ディスク故障時はもちろん、本体故障時もext4でフォーマットされている内蔵ディスクからデータを取り出すのは簡単ではなさそうです。

というわけで、DS120jに外付けのハードディスクをUSB接続し、定期的にバックアップをとるように設定していきます。
理想はDS120j本体や内蔵ディスクが故障しても簡単に保存したデータが取り出せること。故障時にすぐ別のNASを用意できるとも限らないので、バックアップに使用する外付けHDDをパソコンに接続すれば普通にデータが読めると嬉しいです。

WD Elements Portable

今回接続するHDDとして選択したのは、Western Digitalの『WD Elements Portable』という外部電源不要な2.5インチ/USB3.0のHDD。容量は内蔵したHDDと同じ4TBを選択。このシリーズは別用途で何台か購入していますが、今までハズレを引いたことなくこれまでに故障した個体もないので、個人的には信頼しています。このHDDをDS120jの背面にあるUSBポートに接続。DS120j側のUSBポートが2.0というのが惜しい。

コンパネでUSB接続HDDのマウントを確認

管理画面にアクセスし、『コントロールパネル』→『外部デバイス』で確認すると問題なくマウントされているようです。フォーマットはNTFS。汎用性とか、Macでも素直に書き込めることを考えたらexFATあたりにしたいところですが、DS120jではデフォルトではマウントできず、扱えるようにするためにはパッケージセンターで有償のユーティリティを購入する必要があるようです。今回はとりあえずWindowsでもMacでもデータを読めればいいのでNTFSのままで設定を続けます。

『USB Copy』を起動

バックアップには『USB Copy』というアプリを使用します。初期状態ではインストールされていないので、パッケージセンターからインストールしました。

余談ですが、当初は直感で最初からインストールされていた『Hyper Backup』というアプリでバックアップを試みたのですが、こちらはバックアップ後にHDDをパソコンに接続して直接データが読めるようなものではなく、僕が理想とするバックアップ方法ではありませんでした。
『Hyper Backup』の方は保存ファイルに加えアプリなどDS120jのシステム全体をバックアップするようなもので、同製品のバックアップシステムとしてはこちらの方が合理的かもしれませんが、今回は『USB Copy』の方を使用することにしました。

『USB Copy』設定ウィザード(1)

『USB Copy』を起動すると設定ウィザードが開きます。まずはどこからどこにデータをコピーするかを選択。今回はDS120jに保存されたデータをUSB接続のHDDにコピーしたいので『データのエクスポート』を選択しました。

『USB Copy』設定ウィザード(2)

タスク設定。タスク名やコピー元・コピー先のフォルダなどを選択します。
コピーモードは『マルチバージョン(毎回フルバックアップして複数回分保存)』・『ミラー(いわゆる差分バックアップ)』・『インクリメンタル(いわゆる増分バックアップ)』の3つが用意されています。データの保全を考えるとインクリメンタルの方がいいんだけど、いざ復元というときに意図的に削除したファイルが残っているのは面倒なのでミラーに設定。

『USB Copy』設定ウィザード(3)

起動時間の設定。チェックボックスが3つありますが、上のふたつは定期的に自動バックアップを行う前提のものではなさそうなのでチェックを外し、いちばん下の『スケジュールを有効化する』のみチェック。自宅のNASなのでバックアップはファイルの動きが比較的激しい毎週末に1回ぐらいで良さそうだけど、今回は動作の確認も兼ねたいのでとりあえず毎日0時に実行することにしました。

『USB Copy』設定ウィザード(4)

ファイル フィルタの設定。ファイルの種類ごとにバックアップの要否を選択できるようです。全部バックアップしてもらいたいのですべての項目をチェック。

『USB Copy』設定完了

以上で設定は終了。あとは設定したバックアップの時間が来るのを待つのみですです。

ちなみに初回のバックアップは設定したとおり深夜0時に始まり、終了したのは昼の12時7分。選択した共有フォルダの容量は670GBほどあり、フルバックアップに要した時間は約12時間ということになります。
また、共有に何も変更を加えなかった翌日はログを見ると24分で終了していました。24分かけて差分を見ていたということでしょうかね。さらにその翌日、意図的に4GBぐらいのデータを追加したら27分かかりました。

最後にバックアップが完了した外付けHDDをWindows PCに接続してみたところ、問題なくマウントされてファイルを開くことができました。これでNAS本体が壊れてもデータはどうにかなりそうです。

以上、DS120jに保存したデータをPCでも読めるような形でUSB接続のHDDにバックアップする設定をしてみました。概ね理想通りにはなりましたが、『USB Copy』は複数の共有フォルダを一度にバックアップできないのが惜しい。複数の共有フォルダがある場合は時間や日にちをずらして実行する形にするしかなさそうです。バックアップは追求し始めたらきりがなさそうですが、ハード的にこれ以上増やすのは難しそうなので、設定を工夫して後悔しないバックアップをしたいものです。

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